会社と個人の税や保険などの優遇面

個人事業と法人の税制の差

個人事業は税金の種類に絶対的な違いがあります。
それが「個人事業税」です。
総所得から経費やその他控除を引いた金額が290万円以下なら、個人事業税はかからない事になるのです。
ですが、大々的に開業される方は、法人化したほうが税金対策になるという事です。

『自営業者(個人)と『会社(法人)』の【所得】に対する『税率』を単純に比較した場合でも、『会社』の方がはるかに低い『税率』が適用となり、税務上有利になります。

所得税+住民税
課税所得金額 税率
200万円以下 15%
200万円超330万円以下 20%
330万円超700万円以下 30%
700万円超900万円以下 33%
900万円超1800万円以下 43%
1800万円超 50%
個人事業税
法定業種 税率
第1種事業
(物品販売業・飲食店業 etc...)
5%
第2種事業
(コンサルタント業・デザイン業 etc...)
5%
法人税
法人所得額 税率
800万円以下 22%
800万円超 30%
法人住民税
「所得割」-「法人税×17.3%」(3.803% or 5.19%)
「均等割」-「1期(年間)7万円」
※この「均等割7万円」のみ『所得ゼロ』でも課税されます。

法人事業税
法人所得額 税率
400万円以下 5%
400万円超800万円以下 7.3%
800万円超 9.6%

以上により、『個人』と『会社』の【最高税率】で比較すると、次のようになります。

【個人の場合】
『所得税+住民税50%』+『個人事業税5%』=【55%】

【法人の場合】
(法人住民税の均等割7万円を除く)
『法人税30%』+『法人住民税5.19%』+『法人事業税9.6%』=【44.79%】

そのため、『個人』の方が【10%以上】も高い税率となるため、『法人』の方がはるかに有利になるのです。

二段階の所得控除が可能になる

所得控除とは、所得税や住民税を計算するときに、所得から差し引くことができ、課税されないものをいいます。この所得控除は、税負担をなるべく公平にするために、設けられています。

『自営業者』の場合も『法人』の場合も、

『事業収入』-『必要経費』=【事業所得】

となる点では同じです。
つまり、『必要経費』を計上することで課税対象となる【事業所得】を抑えることができるのです。
その為『会社』の場合には、『役員報酬』を法人の『必要費用』として計上した上で、さらに、役員個人の所得レベルで『給与所得控除』を受けることができるため、『節税メリット』が高くなります。

そこで、法人の『利益全部』を『役員報酬』に支払うと仮定した場合は、

『事業収入』-『必要経費』=【事業所得】

となり、『役員個人』の所得レベルで課税されるまでに、『法人の必要費用』と役員個人の『給与所得控除』という【二段階の所得控除】を受けることができるのです。

これが、『会社』を活用した『節税対策』の基本となります。

【必要経費の範囲】が広がる法人のメリット

『会社』と『役員』は【別人格】のため、『個人』の場合では不可能な『必要経費』も計上できるようになり、『節税効果』が高くなります。
役員の自宅の経費については、『会社の本店等』にしている場合でもしていない場合でも、法人の『必要経費』として計上することができます。

【自宅を本店等にしている場合】
役員の自宅が「自己所有」でも「賃貸」の場合でも、会社にさらに賃貸することができ、会社が支払う『賃料』を『必要経費』として計上することができます。
この場合には、『節税対策』になるばかりではなく、実質的に、役員個人の「住宅ローン」や「賃料」を『会社からの賃料収入』で充当することができるのです。
『会社からの賃料収入』は、役員個人の『事業所得』となりますが、『給与』とは異なり『必要経費』が認められるため、『課税所得』を抑えることもできます。

自宅を本店等にしていない場合でも
役員の自宅が「自己所有」でも「賃貸」の場合でも、役員のための『借上社宅』にすることができ、会社が支払う『社宅の賃料』を『必要経費』として計上することができます。
上記と同様に、『節税対策』になるばかりではなく、実質的に、役員個人の「住宅ローン」や「賃料」を『会社からの賃料収入』で充当(用途や目的に、金品や人をあてること)ができます。
また、『会社からの賃料収入』は、役員個人の『事業所得』となりますが、『必要経費』が認められるため、『課税所得』を抑えることもできます。
また、仕事で出張した場合、『自営業者』では『出張日当』を自分自身に支払うことはできませんが、『会社』の場合は、役員等に『出張手当』を支払うことができます。
そして、『福利厚生費』等の名目で、法人の『必要費用』として計上することができるため、一定の『節税効果』が見込めます。

『消費税』を【利益】にできる。
『消費税』の納税義務が生じるのは、『前々事業年度(2年前)』の課税売上高が『1000万円』を超えた場合です。
そのため、売上高が『1000万円』を超えても、その後『2年間』は消費税を納税する必要がなく、この滞留した『消費税相当額』は、事業主の【利益】にすることができるのです。
ところが、例外的に、『資本金が1000万円以上の会社』は、『設立1期目』から消費税の『納税義務者』とされ、『2年間』の免除措置を受けることができないため、旧商法上の『株式会社』(最低資本金1000万円)は、原則として、設立当初から消費税を納税する義務を負っていました。
しかし、会社法が施行されて『最低資本金規制』が撤廃されたため、消費税の納税義務を【2年間回避】できる、【資本金1000万円"未満"】の会社を容易に設立できるようになったのです。
その為、法人事業年度2期の間は『消費税』の納税義務がなく、『消費税相当額』を【利益】とすることができるのです。

長いビジョンで見る ~個人と法人の福利厚生~

なにより、個人事業での福利厚生や保険などは法人の比ではありません。

個人事業では国民年金・国民健康保険になります。
逆に法人の場合、労災保険・雇用保険が適用され【もし、自分の身に何かあった時】の保険や退職後(事業を引き継いだ場合など)は場合は退職金も支給されます。
さらに、年金です。厚生年金が適用されますので『国民年金で得られる将来の備え』と『厚生年金で得られる将来の備え』は現在で月々8万円の差があります。

今だけを見れば個人事業で良くても、長い眼で見た場合企業化・法人化した方が【現在行っている事業で自分はどれだけ、どのくらいやり続けるのか?】この事を考えた場合、やはり個人の限界と法人のメリットは十分あると思います。

司法書士法人杉山事務所では会社設立をトータルでサポート。定款の作成から資金面までお客様のニーズに合わせた会社設立プランをご提供いたします。TEL:06-6484-2877

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